文字サイズ・配色変更(試験版)

長い文章ですので、できるだけ目に優しい環境でお読みいただければと思います。

    背景
  • 元に戻す
  • ピンク
  • 青紫
  • 灰色
  • 反転
    文字サイズ
  • 元に戻す
  • 少し大きく
  • 大きく
    文字の太さ
  • 元に戻す
  • 太字
    行間
  • 元に戻す
  • 空ける

トップページ > > FF13 > LRFF13

子育て奮闘記 〜 まもってくれた人

×こどもの日で○ろくさん@gansuns_6からの派生妄想で、いろいろすっ飛ばしたノエセラ子育て奮闘記の続き4。 ※LRFF13ネタありなのでご注意下さい! 前の話 つながっていく先 「ここは、これでよし……と」  まだ作業中だけど。一旦ハサミを置いて、ふう、とため息  それに呼応するかのように、「あー」という幼い声が下から聞こえた  赤ん坊——といってももう子どもと言った方がいいくらいか  毛も、ふさふさになってきた くりくりした毛  寝返りをして、はいはいを始めたと思ったら、つかまり立ちを始めて  おぼつかないけど、つかまらなくても立てる時間が長くなった  ぼて、とすぐに転んだりするけど  ほんと、すぐ何でもできるようになる 時間って、早い  でも、その両足で立ち上がったことに感動したのもつかの間、心配なこともある 『ふぎゃあああああああああん』  そんな叫び声が家中に響き渡ったのは、つい昨晩のこと  立つ感覚をやっと覚えてきたおぼつかない短い足で、何とか床の上を歩こうとしてたけど  がらがらがしゃーん、とバランスを崩して、おもちゃの山の上に倒れたんだった——  よしよし痛かったね、といつもみたいにセラが抱っこして慰めてたけど、その後子どもを寝かしつけた後、セラは言った 『ねえ、ノエル。危なくないかな……こういうところ』  セラが指したのは、テーブル。長方形で、一般的な形ではあるけど  そのはじっこは、直角。大人のすねがぶつかる分には少しの痛いで済むけど、もしも子どもがぶつかったら? 『——そうだな。何とか、しないとな』  転んでもおもちゃの山だから、少し泣くだけで済んだかもしれない。でもこれがテーブルの角だったら——危険  二人で家具屋でテーブルを選んだ時は、さすがにそこまで予見してたわけじゃないからな 仕方ないけど 『これだけじゃないよな。柱とか、棚の角とか、そういうところも対策しないと』 『うん、そうだね』 『でも、どうすればいい? もったいないけど、テーブルの角は切るとか?』 『う、ううんそこまでしなくても大丈夫だよ。ちゃんとそういうの、あると思うんだ』  ——ってことで、早速クッション性のある素材を買ってきた  テーブルの角に取り付けるための、短いのと。柱や家具に貼るための、長いの  粘着テープを剥がして、長いのは適当にハサミで切って、で、角に貼るだけ 『へえ、こういうの、ちゃんとあるんだな。先人の知恵』 『ね。便利だよね』 『だー、うー』  ――と、ごろごろしたりはいはいしたり、たまには立ち上がったりしてる子どもの動向を横目で追いながら、二人で作業をしてた けど 「あっ、ノエル! ハサミ!」 「えっ? あ!」  セラの大声にびっくりして指差す方に振り返ると、俺のすぐ後ろにいた子どもが——ハサミ、持ってた  さっきテープを切って、すぐそこに置いといたやつ 注意してたのに、一瞬の隙 「こら! 駄目だ!」  すぐにその手からハサミを取り上げる  何ともなくてほっと溜め息、けど  子どもは一瞬きょとんとして、俺を見上げて、それで—— 「……っ、びゃあああぁぁん」  さ、再来……  でも、くじけるな。俺は、ここで負けられないんだ!(;`・ω・´) キリッ 「だ、駄目だ……これは、おもちゃじゃないんだ!」 「びええ、びゃあああああっぁぁあああ」 「危険! 怪我するんだぞ!」 「ああ〝ああひぎゃああびゃあああああうええああ」  言えば言うほど泣かれる……(´・ω・|||)ガーン 「よしよし、怒られちゃったね。怖かったね」  泣き叫ぶ子どもを優しく抱き上げるセラ。……ま、待て。怖かった? Σ゚д゚≡[ ]ズガーン 「でもね、パパが正しいんだよ? まだ危ないことは、危ないんだからね。触りたいかもしれないけど、これはもっと大きくなってから」  子どもを揺らして落ち着かせながら、セラは言ってくれた。色んな意味で、安堵 ε=(-。-;)フゥッ  子どもはセラの胸にしがみついてぐすぐすしたけど(大体そこはお前だけの場所じゃ以下略)、気を取り直したのか、すぐに泣き止んで笑い始めた。お前……切り替え早いな 「だーだーだーでーでーいーぎーあばばぶばあ!」  床に戻ると、意味不明な奇声をあげながら高速はいはい。お、俺でもそんなに速いかわからないぞ? 「うーーぶぶぶばあ」  今度はおもむろに立ち上がる  ぼて、と転んで、また立ち上がっての繰り返し  少しずつ動ける範囲が広がってきてること、きっと嬉しいんだよな 俺も嬉しい それ自体はすごくいいことだと思うのに 「わー! 駄目だ!」  昨日買ってきたばかりの柱補強用のテープを手にとって、巻きを伸ばして、口に入れようとしていた * 「はあ〜〜〜っあ」  最後には床の上ですぴすぴ寝ていた子どもをベビーベッドに戻すと、なんだかぐったりした 「一仕事、だったね。今お茶淹れるね」 「あ、俺もお湯くらい沸かす」 「あ、ありがとう」  それにしても。なかなか寝なかったから、作業が終わるまでに本来の所要時間の2倍はかかった気がする……  ようやく寝たのは、全て完了する頃。正直、もっと早く寝てくれればな……という思いもよぎる 「最近少し生活リズムがついてきたから、昼間は寝なくなったもんね」 「まあ、な。夜泣きは少しずつ、減ってるかもな」  やかんを火にかける。セラは、お茶の葉をポットに入れる 「それにしても――気が気じゃない、な。何するか、予測不能。言ってもまだわからないし」 「ほんと、そうだよね……本当に、目が離せないよね。ハサミだけじゃなくて、いろんなものに興味持って。口に入れようとするから、大変で。興味持つのは、すごくいいことなんだけどね」  カップをキッチン台に二つ並べてやると、あとはソファで待っててね、とセラが言った 「……ああ」  子どもって――  何もできないところから、少しずつ色々なことができるようになってくる  寝返りができて、はいはいができて、つかまり立ちができて  そして、いろんなものに興味を持って これ何だって、あれ何だって  それが安全か危険かの判断は、まだできない  できることが増えても、本当の意味でちゃんと生きられるのは、まだまだ先で――その間は―― 「危なくないように、ちゃんと……見ててやらないと」 「うん。そうだね」  セラはカップを二つテーブルの上に置いて、ソファの俺の隣に座った  ありがとって言って手に取ると、温かかった 「――真面目な話。たまに……うらやましくもなる」 「えっ?」  セラは首を傾げて、俺の顔を見上げた 「この子にとっては、父親も、母親もいる生活が、普通なんだなって思ってさ。こうして、大事に守られて。そうやって、人は育っていくんだなって。  そうじゃないと、何にもできない子どもが、どうやったって生き残っていくことなんて……できない」  だって、そうだろ?  人間の子どもは、しゃべることも、食べることだってまともにできない  ちゃんと世話をする人がいなかったら、とっくの昔にのたれ死んでる  でもそこまで言ってから、俺は、首を振った 「いや……ちょっと違う、かな。父親や母親がいないことだって、ある。セラも、そう。俺も――でも、他に世話してくれた人がいた。親かどうかじゃない。でも、何もできない俺に、いろんなことを教えてくれた人がいて――」  あの村にいた大人達の顔が、思い浮かぶ  ばあちゃん、周りの家の人たち――  自分が生きるのが、精一杯。そんな中でも、俺の面倒、たくさん…… 「……、なんか、俺、いまさらだけど。こうやって……赤ん坊、守ってるとさ――  俺も、同じなんだって。一人じゃ生きられない俺を守ってくれた人が周りにいたから、今の自分がある。……そういうこと、再認識する」 「……うん」  セラは、静かに頷いた 「今までは、そんなふうに思ってなかったのにな。村のみんなは――巫女は大事にするけど、俺はそうでもないって思ってたし。それに、生き残りを探すかどうかでソリが合わなくてさ。なんで理解してくれないんだって、思ってた。  でも……こうして親の立場になって思い返すとさ、全然違う。あの時代は、子ども育てること、本当に命がけ。食べ物もない、いつ魔物に襲われるか。そんな状況で、一人で何もできない子どもを育てるって……本当、大変だったんだろうなって。でも、ちゃんと無事に育つように、あの時のみんなの精一杯の思いで、守ってくれたって、今は――心底、思う」  ずっと昔のことで、忘れてたけどさ——こういう時になって、急に思い出すんだ 「小さい頃、腹空かせて座り込んでた時も、あった。そしたらさ、これも食べなさいって——周りの大人たちがさ、自分の分まで食べ物くれたんだ。……自分の子どもでも、ないのに。自分だって食べるものなくて、元気出ないのに」  もしかしたら、自分がもう長くないからって思ってたのかどうか——そこまではもう、わからないけど 「……ノエルが無事に育つようにって、希望をかけてくれてたんだね」 「そう、だよな。なのに、前はその気持ちが重くてさ。俺だけに期待するなよ、とか、なんで俺なんだよ、なんて思ったりさ。本当はそんな風に、思っちゃいけなかったよな……」  ふう、と息をかけて、少し苦い紅茶を口にした 「悪いこと、したな」 「……悪いこと?」 「そうやって助けようとしてくれた人、助けられなかった。みんな……助けてやりたかったな」  ばあちゃんも。まだこの世界で、会ってない。他の村のみんなにも――  転生してるかどうかさえも、わからない 「悪く思うことなんて……ないよ」  いつも、俺を励ましてくれてる時みたいに、静かな、あったかい声 「……ノエル、がんばったんだから。希望、つないでくれたんだから。どれだけ頑張ったか、私、知ってるよ……? 悪く思ってるわけ、ないよ。私も……そうだったんだから」  そう信じるしかなくても 「それに、みんなもきっと……この世界のどこかで生きてるよ」  今は、お互いに その言葉に救われてる 「そう……だよな。それに――モグも」  あのお守りの名前を出すと、セラは少しだけ目を伏せて 小さく頷く 「……だね」  頷いて、カップをテーブルの上に、戻した 「……それにしても――子育てってさ、自分のこと振り返るもんだな」 「うん……そうだね。私も……お姉ちゃんのこと、よく思い出すんだよ」 「セラも?」  うん、と頷いた 「お父さんが最初に死んじゃって……お母さんまで死んじゃったのが、11歳の時。それからはお姉ちゃんが、ずっと守ってくれてた。自分のことはぜーんぶ後回しにして。稼げるからって、軍隊に入ってくれて……女の子で、まだ、14歳だったのに……私を、守ってくれてた」  それからセラは、小さく溜め息をついた 「私もそういう意味だと、お姉ちゃんに対して、今さらだけど……ごめんねって思う気持ち、あるよ」 「……そうなのか?」  伏し目がち ついその体をそっと、引き寄せる 「その時の私は……自分だけが普通に学校に行ったり友達と遊んでることが、心苦しくて。私ばかり守ってもらってるのが、辛くなって。——なんでお姉ちゃんはいないんだろうって、悲しくなって。自分のことばっかり。お姉ちゃんがどう思うかなんて、気にかけられなくなった。……寂しくて、助けが必要なのは……お姉ちゃんだったのにね」  セラは、腕の中で小さく首をすくめた 「お姉ちゃんも今はもう少し、わがまま言えるようになれてるといいな。私じゃ無理かもしれないから、それはホープくんの役割だけど」  そんなこと言うから、思わず首を振る 「……大丈夫。エクレールも、セラの思い、わかってる。前はただ、すれ違ってただけ。色々あったけど、今は、仲良しだろ? ホープの役割だなんて線引きしないで、セラもエクレールのわがまま聞いてやればいい。それに俺からすれば、エクレールは今だって充分わがままになった。もちろん、セラに対しても」  髪をなでると、うん、とセラは笑った 「お姉ちゃんのこと……大切にしたいな。――お姉ちゃんは、私が時を詠んで、死んじゃってからも……私の魂がいなくならないようにって、”棺"になって、ずっと私を守ってくれてた。今思うと、不思議な話だよね。本当にあったのかって思うくらい」  セラはそうやって、微笑むけど  でも俺は――  その話は、聞いたこともあったけど 聞くと、未だに胸の奥がちりちりして 「……セラ」 「え?」 「俺が、守れなくて――ごめんな」  身を起こして、セラのまぶたにキスをする  セラは、どこか不満そうに俺を見上げる 「……そういうこと言ってるんじゃ、ないのに。……ん」  耳にそっとキスすると、身体をよじった 「わかってるけど、でも……」  もうほどけたはずだったけど  うまくほどけきってなかった気持ちがどうしても、こうして顔を出す  嫉妬にも似た感情を、セラの姉さんに対して抱く自分が、馬鹿だと思うけど  そのまま、セラの身体をソファに倒す  視線が、交錯 「……ノエル」  そのうちに、セラの腕が上に伸びてきて、俺の顔に触れる 「そんな顔……しないで。ノエルは、たくさん守ってくれてるよ……」  引き寄せられたのか、俺から近づいたのか  そのまま自然と、唇が重なる 「ねえ。私……本当にいろんな人に支えられてて。でもやっぱり、家族は特別なんだなって、最近すごく思うの。  だから――家族は大切にしたいって、思うよ。お姉ちゃんだけじゃない。あの子も……それにノエルも、ね。私も、守るから……」 「……うん」  そして俺は、深くに沈んでいった―― 「――……ふぎゃああああああ」  きゅ、急浮上<<( ゚Д゚;)>>ガボガボ 「な、なんだ!」 「……あ、泣いてる……?」  セラが、うっすらと目を開ける  そう、泣いてる。でもセラはまだ、そっとしておきたいし。ここは、俺が行くしかないところ。男の出番! 「だ、大丈夫! セラはここで待ってろ!」  大丈夫。俺の子育てクリスタリウムもだいぶ進んできてる、はず! レベルアップ、してる! 問題ない。いざ、戦闘開始……!(; ・`ω・´;) 続き たくさんのしあわせ(前編)
最後はなんだか思わぬ方向に(以下略) でもやっぱり、ノエセラだから書けることってあるなあと再認識してます……! 続くはずなんですがまだまとまってないので、また時間がかかるかもです(><)

コメントいただけたら嬉しいです!(拍手的な感じの使い方もできますです)

お名前(任意) コメント

※ボタンを押したらこのページに戻ります。