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子育て奮闘記 〜 さわがしくていとしい

×こどもの日で○ろくさん@gansuns_6からの派生妄想で、いろいろすっ飛ばしたノエセラ子育て奮闘記の続き。 ※前回とは違う感じで少し楽しく?!(当社比) ※LRFF13ネタなしです 前の話 しんじはじめた日  ペンを机の上に置いて、椅子に座ったままふうっと背中を伸ばす  はあっと息を吐いて、立ち上がる  音を立てないように、そっと扉を押す  その先には、見慣れた姿が、赤ん坊を横に抱きながらソファに深く腰かけていた 「セラ、疲れてるだろ? 昨日も結構夜泣きしてたし。少しでも、ベッドで横になった方がいいんじゃないか?」 「あ、ありがとうノエル……こうして座ってるだけだから、そんなに大変じゃないんだけどね」 「でも、眠くないか? 気が張って、休まらないんじゃないかって、気になってさ。俺、見てるから」 「うーん……でも」予想外に、セラは難色を示した 「でも?」 「でも……ノエルは大丈夫?」 「俺?」 「最近、すごく手伝ってもらってるから。やること、溜まってたりしないかなって」  俺の心配は不要——って昔なら、反射的に言ったかもしれないけど 今は、ちょっと違うかな  セラ、俺のこと心配してくれてる 自分も大変なのにな 「心配してくれてありがと、セラ。とりあえず今日やることはやったし、本当に大丈夫」  実際、扉の向こうから泣き声聞こえると、なかなか集中もできないけど。まるで、精神修行だよな 「――でも今は俺が心配してる。俺はいいけど、セラは24時間体制だから。休んでほしい」 「……うん、そうだね。ちょっと眠いかな? じゃあ……せっかくだから、お願いするね」 「うん」  ソファに座ったままのセラの隣に、俺も座る。腕の中の赤ん坊は、小さな目を閉じていた 「目、閉じてる。寝てる、よな」 「ぐずってたけど、さっき寝たところ。もうそろそろ抱っこしてなくても、大丈夫じゃないかな?」 「了解。やれるところは、交代交代でやらないとな。俺も、1人でも少しは面倒見れるようにならないと」 「ふふ、うん。ありがとう」  はい、と渡される。首が落ちないようにそっと、しっかりと腕で支えながら、代わりに抱っこする  それを見て、セラは笑った 「――でもノエルも、だいぶ慣れてきたよね。抱っことか、最初はほんと恐る恐るだったのに」 「そ、そうかな。まだ少しは緊張するけどな」 「ふふ、大丈夫だよ。……じゃあ少しだけ、横になってくるね。ありがとう、ノエル」 「ん」  立ち上がりざまに、頬にキスされて、し返す 「……さて、と」  赤ん坊の顔を、眺めてみる  すべすべで、つるんとしてる  もうだいぶ、顔の赤みも取れてきた  肌の色はセラに似たのか、透けるような白さで  鼻と頬のあたりは赤っぽい  血色のいいところは、俺に似てたりするのか? なんてな  その小さな身体が居心地悪くないように、しっかり腕を構えて  しばらく抱っこしながら、リビングを歩いてみる ゆっくりゆっくり  それでも目を閉じたまま 大丈夫、大丈夫  ラグに寝かせてみる  そっと、そっと 起こさないように 「……」  無事、ラグに着陸。ふぅ、と安堵の溜め息  大丈夫。目も閉じたまま。起きなかった。成功!  俺もついでに、隣に寝転がってみた 眺めてみる 「…………」  不思議だな……  少し前までは、存在しなかったのに  今は、こうして生きてる  まだ小さくて、何もまともにできない  本当に――守ってやらなきゃ、一人じゃ生きていけない 食べることも、動くことも  飲んで寝て ひたすらその繰り返し  それでも、一日一日と、大きくなってる  その小さな手だって——産まれた直後に握った時よりも、少しずつ大きくなって…… 「……まだまだ、大きくなるんだぞ」  こうして目の前にいると、少しずつだけど、実感が湧く  守らないと、な  この子が、ちゃんと成長していけるように  そしてこの新しい世界で大きくはばたいていけるように、導くーーって、おおげさかもしれないけど  できる限りのことは、してやりたい 「……ふ」  そんなことを考えてると、赤ん坊からふいに声が漏れる  見ると、うっすらと目が開いて  あ、あれ 起きた、のか  やっぱり、抱っこされてなきゃ駄目だったのか  そのうちに、つい今までは、シワひとつないつるんとした顔だったのに  急に目元にくしゃっとシワが寄って、顔が、赤くなって――  あ、やばい、かも 「ふぇ……」  ……まずい 一触即発 顔中シワ 赤い  な、何とかしないと  えっと、置かれたのがやっぱり駄目か だったらまた抱っこするか う、うん それが正解? 「ど、どうした。よしよし、大丈夫か。泣くなよ」  首を落とさないように注意して、抱き上げる  これで何とかなるかも そんな甘い考えで  でも 「ふ、ふえぇ……ふえええぇえええええん」  き……キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!! 「おっ落ち着け。どうした、大丈夫か」 「ふえええ、ふえええええぇぇぇ」  な、なんで? 何が駄目だった? お、俺だから駄目なのか?  抱っこの仕方が悪いのか? さっきはセラに褒められたのに? 抱っこじゃなきゃやっぱり床? じゃあまた寝るか? いやでもこのタイミングで寝かしたらもっと駄目だ 「だ、大丈夫だ、がんばれ。ほら、ゆらゆらだぞ。ゆーらゆーら」  気が紛れるかもなんて思って、左右にゆっくり揺らしてみるけど  「ふえっえぇぇぇぇ ふええええええええぇぇ」  駄目だ。全然泣きやむ気配、なし。むしろ悪化  この前は、これで大人しくなったのにな 興味深そうに、目をぱちっとしてさ  それともあの時たまたまだったのか 他の何かが良かったのか?  なんて、考えてる暇はない 一刻を争う事態 「ふえええっ ふっふぇぇえええぇぇん」  ど、どうしたら オロオロ(゚ロ゚;))((;゚ロ゚)オロオロ 「……だいじょうぶ? やっぱり泣いちゃった?」  きぃ、とドアが開いて、セラの声  う、うわあ セラ起床 (´゚ω゚)・*;''.、  この緊急事態には、正直嬉しい ――でも、完全に失敗判定 俺、不合格 「そっその、ごめん。抱っこしても、全然泣き止まなくて」 「う〜ん、この泣き方だと……おなかすいたのかも。さっき、あんまり飲まなかったもんね。ちょっと代わって」 「あ……うん」  自分ではどうすることもできずに、セラに交代することになった  抱かれた当初はまだ泣いてたけど、すぐに泣き声は収まっていった =(´□`)⇒グサッ 「そっかそっか、やっぱりおなかすいてたんだね。足りなかったんだね」 「おなか……そっか」 「……どうしたの? ノエル」 「父親って、ほんと何もできないもんだな……」……(´・ω・`)ショボン 「そんなことないよ。ノエルはいつも、助けてくれてるよ」 「でも、おっぱいも出してやれない……」(´- -`) 「それはもう……しょうがないじゃない。男なんだし」 「でもそれで、セラを休ませてもやれなくて」(ノω・、) 「大丈夫。まだ産まれてすぐなんだし、今はどうしたってしょうがない時期なんだよ。私もちゃんと、覚悟してる。それに、そうやって気を配ってくれるだけでも、疲れが取れるよ。ノエルがしてくれてること、たくさんあるんだから。ね? ありがとう、ノエル」(*^^*) 「……うん」  疲れてるセラにそんなこと言わせてどうするんだ、とも思うけどさ  セラがそうやって、笑顔で返してくれるだけでも、俺も励まされる。まだまだ新米だけど、頑張らないとな……(•̀ω•́*)  そのうちに赤ん坊は、すっかり静かになって。またそっと寝かしつけられて――  って思ったら 「ふっ……ふぎゃああ、っぎゃああぁあああ」  (;゚Д゚)エエー 「こ、今度は何だ?!」 「えっと……おむつかな?」 「よ、よし! それなら、俺やる!」ε=((;`・ω・´)っ  いつもの場所から、急いでおむつとウェットティッシュを持ってくる 「よし。今からおむつ替えるからな。待ってろよ」  赤ん坊はラグの上で、ふぎゃふぎゃと泣いてたけど  包んでいた布をくるっとめくり始めると、少し大人しくなった  替えてもらえるってもうわかるのかな、なんて思いながら、紙おむつをびりびりと剥ぐ  じ……っ、と、うっすら開いた青い目が、俺の方に向けられる  あ、み、見てる? 見える……のか?  と、そんな俺を目がけて、目の前から何か、が、急に―― 「……っ!」 「だ、大丈夫っ?!」  セラが横からすぐに、拭いてくれる でもどことなく、笑いが入ってて  何だ、今の――って  手で、自分の顔と服を触る 手を見る  濡れてて……黄色い ( ゚д゚ )ポカーン 「おまっ、なあ、今のわざとじゃないか……?」 「そんなことないよ。まだ、目見えないんじゃないかな? それに、出るときは出るんだよ、たまたまだよ、ふふっ」 「でも今、俺の顔見た! 俺を狙った!」 「そんなことないってば。ねー。パパにおむつ換えてもらえて喜んでるんだよね」 「そ、そうかな……疑問……」  そんなこんなで、おむつを取り替えた  汚れた服を脱いで、顔を洗ってくると、赤ん坊は今度こそ満足そうにすやすやと寝ていた  セラは横になって、赤ん坊の身体を静かに撫でていた 「おつかれさま」 「まったく……戦いだな」 「ふふ、そうだね」  赤ん坊を挟んで、俺も横になる 「人の気も知らないで、すやすや寝やがって」  ぶに、とその赤い頬を指でつつく 「ほんと、平和な顔してるよね。丸くて、ぷよぷよしてるし」 「でも――かわいい、な」 「……うん、そうだね」  セラは、微笑んだ  さっきまでのバタバタした雰囲気はどっかに行って、ゆったりした空気  セラもいつの間にか、目を閉じていた 「セラ。ここで、寝るのか? ちゃんとベッドじゃなくて、平気?」 「……ん。ここが、いい……」 「……うん」  ブランケットをかけて、セラと赤ん坊の寝顔を眺めて  そんな風に、午後を過ごした 続き つながっていく先
前回は慌ててたらサイトの目次ページを更新し忘れてましたすみません(^^;; 1話目は実は13-2プレイ後〜LR発売までの間にちらっとドラフトを書いてそのままにしたものを、LR風味を交えて書き直したものでした。まさかお目見えするとは思っていなかったのですが…ご覧いただけてよかったです/// 2話目以降は派生妄想として今回初めて書きまして、楽しすぎて腐るかと思いました 笑 子育て頑張ろうとして、でも勝手がわからず悪戦苦闘のノエルさん! 顔文字選び、楽しかったです!笑

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