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長い文章ですので、できるだけ目に優しい環境でお読みいただければと思います。

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トップページ > > FF13 > LRFF13発売前妄想

「英雄」

「俺を……殺せよ。……スノウ!」  理由は違っても。俺が、カイアスみたいなことを言うなんて……——  世界は、時を止めた。人々の"時間"も。  この世界を救おうと、スノウとホープの3人で行動する中で、知ったこと。——"人が死ねなくなった"。  だけど、人が人を殺すなら、違う。俺以外の誰かが、俺を殺すなら。  こんなことじゃ、何も解決しない。わかってるのに……  まずは、混乱した人々を救う。それが一段落した途端、抱えていた思いが噴出した。 「——ノエル。お前は悪くない」 「違う……俺のせいだ! 俺のせいで……女神が死んで、世界が、混沌に満ちた。ここに生きてる人達の人生、全部台無しにした!   ……セラのことだって。俺が、……セラを殺したんだ! 未来が変わったら命が削られるかもってわかってたのに、なのに進んだ! だから、セラは……命を落としたんだ! 全部……俺が、悪い。  なのに……なんであんたは……っ、なんで、怒らない?! もっと……怒れよ!」 「悪かったよ、ノエル」 「そうじゃない、悪いのは、俺で! だからスノウ、……もっと怒って、俺を……殺せよ……!」  なのに、表情は変わらない。  前と違うのは——……俺が何言ったって、何が起こったって変わらなかったあの苛立つくらいのふてぶてしい笑みが、もう、どこにもないこと。 「お前は……悪くない。俺は、こうなるって知ってた。知ってたんだ……本当は」  知ってた? 何だ、それ。 「どういうことだよ、スノウ」  代弁するような、ホープの言葉。 「言わなくても、いいって思ってたんだ。本当にそうなるなんて信じたくないし、あんな未来、絶対に変えてやるって……思ってたからさ。  だから、それがセラを救うことに繋がるって信じて、クリスタルの柱とあいつらを守って、コロシアムで戦って……。  でも、俺に何ができたんだ? ……知ってたのに、何もできなかった。何もできなかったのは……ノエル、お前じゃない。俺の方だ。  知ってたのに、セラのガード頼むなんて言って……お前にだけ一番辛い思いさせて、悪かった……ごめんな」 「……スノウ、あんた……」  ……ずっと、どんな思いでいたんだ? 大切な人が、死ぬってわかってて? コロシアムで会ったときだって……大丈夫だ、なんて言って、不安な顔なんて微塵も見せないで? 本当は、一緒に行きたかったのか? 本当は、心配で仕方なくて……?   そんな風に心情を慮る気持ちと。 「……でも、なんで? なんでだよ……」  こいつだって、悲しんでる。世界が混沌に溢れて、こいつと再会した時……本当、驚いた。……その、表情の変化に。  だから、わかるのに。 「セラには、言わなくてもよかったかもしれない。でも、俺には? 俺には、一言言ってくれたってよかった。そうすれば、回避できる方法も考えられたかもしれない……だろ?」 「……ノエルくん」  こんなもしもの話をしたって、仕方ない。わかってるのに。 「……わりぃ」  ——スノウは、ただ、悲しみと苦しみを押し殺した顔で謝っただけだった。  ……俺は、静かに踵を返す。 「どこへ、行くんですか」 「俺……、一人で行く」 「危険すぎます」  一緒にいた方が、安全。それは、わかってる。  だけど一緒にいると、……どうしたって、苦しくなる。  守ってやれなかったこと。約束、果たせなかったこと。  二人が俺を責めるわけじゃない。でも…… 「……大丈夫。魔物にだって、負けない。一緒に戦ってきて、知ってるだろ?」 「そうじゃありません。そんな顔して……そんな心で、これからどうしようって言うんですか!」  これから……?   そんなもの、わからない。  俺がこんな世界で生きてる意味だって、わからないのに。 『それでも、……ノエルが生き残ったことには、ちゃんと意味があることなんだよ……』  ……思い出すだけで、涙が、出てくる。  意味なんて——ないんだ、セラ。どうすればいいか、見当もつかない。心に満ちるのは、どす黒い後悔ばかりで。  俺さえいなければ、って…… 『ねえ。英雄に……なりたいでしょう?』 『英雄……? 俺は……』 『ねえ、時を止めたはずのこの世界が滅びに向かってるのはどうして? 本当なら、滅びもしないはずでしょう?   それはね。……遠い先の終末の日、"解放者"が現れて……世界を滅ぼそうとするから。全部、その邪悪な解放者のせいなの。……だから、この世界は滅びに向かっている。……あなたも知っているはずでしょ? 未来が変われば過去も変わるってこと。  ……予言の書は、全て知ってるわ』 『……予言の書……?!』 『ついてきたら、教えてあげる。本当のことが、知りたいでしょう?』  なあ、セラ。  ……セラに似た顔で、言うんだ。 『私なら、あの二人が知らないことも……教えてあげられる。あなたが何をすればいいかも、ね——ノエル・クライス』 『……』 『考える時間を、あげる。どうせ時間も止まってるんだし、ね。急がないわ』  そこになら、答えが……生き残った意味が……——
「ノエルがダークハンターになる前にスノウやホープと世界を救おうと頑張っていた」 という他サイト様で知った情報で、ボディブローを受けて作った文章です。いや〜もう。 6月30日時点で知ってる情報を使ってますが、「終末の日に解放者がうんぬん」の設定以外はFF13-2の設定も使いながらも9割くらい捏造してます……ので……話の流れとか……ですね。未来が変われば過去も変わる設定が生きてるのかどうかもわかりませんし……。諸々ご了承ください……。